2014年4月 フォーレンダム沖縄・台湾クルーズ

2014年4月、オランダ船フォーレンダムで沖縄・台湾クルーズへ。
歩ランドアメリカラインの「フォーレンダム」で、横浜~石垣島~台湾(台北)~沖縄(那覇)~清水~横浜の9日間のクルーズ。

いつもは海側の安いキャビンで充分と思ってるんだけど、たまたまこの船は船尾のベランダ付きのキャビンが車椅子対応キャビンになっていて、しかも、横だけでなく、後ろまで見えるベランダらしい。
船尾のベランダは船オタクの憧れである。
普通の海側キャビンより少し高いくらいの料金だったので、一生一度の贅沢と思って、思い切ってベランダ付きの部屋を予約してしまった。
せっかくのベランダに段差などあったらがっかりなので、旅行会社に問い合わせると、わざわざ船会社の方に照会してくれて、ベランダ出入り口の画像を送ってくれた。
出入りに問題なさそうだったので一安心。

乗船は横浜大桟橋。
今まで、一般船客の乗船する2階のギャングウェイに数段の段差があったため、車椅子の乗客は地上階に下りて、直接桟橋の低いギャングウェイから乗船していた。
が、2階のギャングウェイがバリアフリーになったらしく、今回から初めて他の乗客と同じ2階で乗下船できるようになった。これは嬉しかった。

乗船後、自分のキャビンへ。
残念な事に、部屋は思いのほか狭い感じで、車椅子でベッドの横を通れない。
奥のベッドまで行く事も、ベランダの方に行く事も出来ない。
また、ベッドがものすごく高い。たぶん60cmはある。
トイレの便座も高い。座ると脚が浮くくらい。
これでは9日間どころか1日も生活できない。

クルーを呼んで何とかベッドの配置を少し広げてもらう。
何とかギリギリ横を通れるようになった。
また、ベッドのマットレスを10cmほど低いものに交換してもらう。
それでもまだ高い。
もう少し低く出来ないか聞いてみるが、これ以上低くするのは不可能だという。
移乗をいろいろ試してみるうちに、おしりを車椅子のタイヤに乗せて移ると何とか移れる事がわかる。仕方ないのでこれで良しとする。
トイレの便座も高いが、何とか移乗できる。
その後、持参したシャワーチェアの上に付いていたウレタンのマットを車椅子のクッションの中に入れて、車椅子の座面を強引に数センチ高くする事で少し移乗が楽になった。

この船は公室のトイレも便座が高いものが多い事がわかった。
便座が高くない所もどこか問題があって使いにくかった。
自室のトイレ・・・便座が高い
レストラン前の車椅子用トイレ・・・便座は高くないがなぜか流すボタンが異常に重い
リドレストラン前の車椅子用トイレ・・・たしか引き戸のドアが異常に重かった
劇場前の車椅子用トイレ・・・狭くて車椅子を便座に対してL字型または横付けするだけ
のスペースがなかったので結局使えなかった

バリアフリー的にはいろいろ問題があるけど、この船自体は好きだ。
ホランドアメリカラインの船は美しい。
フォーレンダムも、ほとんど黒に近い濃紺と白の美しい船体。
最近の白いティッシュボックスのような客船が多い中、まるでオーシャンライナー時代の客船のような気品がある。
ファンネルのロゴマークもかわいい。船体の美しさで言えばトップクラスではないだろうか。

船内も、欧州的な落ち着いた雰囲気が良い。
アメリカ船に多い、大きな広い吹き抜けの、きらびやかなラウンジの船もいいけど、私はこの船のような、欧州の客船的な、細かく区切られてる空間が落ち着いて好きだ。
小さな落ち着けるバーやラウンジが並んでいて、それぞれに異なる生演奏があって、しかもお互いを邪魔していない。プロムナードを通りかかるだけでも楽しい。

デッキへの出入りも、どこもスムーズだった。
公室はどこもバリアフリー的に問題のある所がなかったと思う。

レストランやルームサービスの食器は全てドイツのローゼンタールだった。
落ち着いた感じの素敵な食器だった。

しかし、テーブルウェイターのサービスが悪かった。というかびっくりした。
食後のコーヒーに有料のスペシャルティコーヒーを勧められたが、それを断り、普通のコーヒーを頼んだ。が、いつまで待っても持ってきてくれない。
他のウェイターに言って催促してもらうと、しぶしぶ持ってきたが、コーヒーが異常にぬるい。

私は今まで10回くらいは客船に乗ってると思うけど、こんなひどいサービスを受けたのは初めてだった。
今までクレームを付けた事は無かったけど、今回ばかりは我慢できなくて、旅行会社のデスクに行って事情を話した。会社の方から注意してくれるという事だった。

注意が行ったのか、その後数日はなんとか問題なくサービスされていた。
が、最後に気が緩んだのか、実質最後の食事になる下船前々日の最終のフォーマルディナーで、またコーヒーが来ない。
かなり遅くなって、やっと持ってきたコーヒーは・・・いつものレストランのローゼンタールのソーサーの上に、なんと上階のリドレストラン(ビュッフェレストラン)のセルフサービス用の「マグカップ」が乗っているという信じられないサービスだった・・・あれは何事なんだろう?
思わずテーブルの方々と顔を見合わせてしまった。
こんな経験をすると、この船には二度と乗りたくないと思ってしまう。

私達のテーブルだけだったんだろうか?
インドネシア人のルームスチュワードさん達はよくやってくれてたと思うんだけど。

レストランはガッカリだったが、寄港地は楽しかった。
特に、石垣島では、案内して頂いたほっとケアさんのおかげで本当に楽しく過ごす事ができた。
今までの船旅では、自由行動客が下船するのに時間がかかったので、石垣港でも「何時くらいに出られるんだろうね」とか言いながら様子を見に行ったら、そのまま外に出られてしまった。
待ち合わせ時間の1時間近く前に港に出てしまう事になった。
一応ほっとケアさんに連絡して、早めに港に出てしまった事を告げる、「今からすぐ行きますね」と言って頂いて、かなり早めに駆けつけて下さった。
申し訳ない。
川平湾では重い電動車椅子を介助して砂浜への坂を上り降り、砂浜を押し、重い私を抱えてグラスボートに乗せて頂いた。申し訳ない。
グラスボートでは透明な海の底まで見えた。
お昼には牛肉の八重山そば、沖縄料理の定食。ミミガー、パパイヤ、アオサー汁、海ぶどう、豚角煮(ラフテー)が入った煮物(肉じゃがっぽい?)、わらびっぽい野菜、全部美味しい。
高齢の母もモリモリ食べる。
外にはブーゲンビリアが咲き乱れていた。
母の希望で真珠の直販店やJAの直販店へ。
母は格安のバロック真珠のペンダントを買って御満悦。
JAの直販店ではジューシーのおむすびや海ぶどう、ジーマーミー豆腐、碧の麺(クロレラ入り)石垣の塩等々美味しそうなものいろいろ購入。
自然公園や旧い赤瓦の家が並ぶ街並みを通ってもらったり。
船に戻り石垣にお別れ。
帰りたくなくなるくらいいい所だった。
私は20年くらい前にも一度来た事があるんだけど、その時にも増して石垣が好きになった。
いつかまた行く事ができるんだろうか。
ほっとケアさんにお聞きした話では、かなり重い障害を持った人でもスキューバダイビングを楽しめるという。いつかスキューバをやってみたいなあ。

翌朝は台北の基隆港へ。
石垣と台湾の近さにびっくり。
前回、前々回と同じく、旅こころさんにお世話になる。
もう昔からの知り合いのような感覚になってる(笑)
金山温泉という鄙びた温泉街へ、金山老街の朝市をのんびりぶらぶら。
奇岩で有名な観光地、野柳地質公園へ。
この日はすごい混んでいた。
お昼は基隆の海鮮料理店で海老を食べ、その後船に戻る。
今回は滞在時間が短く残念。
滞在が短いわりにはお土産のからすみを山のように買って帰る(笑)

翌日は沖縄の那覇港へ。
クルーズターミナルが新しくなっていてびっくり。
こちらも以前お世話になった沖縄介護センターさんにまた迎えに来ていただいた。
顔なじみのお二人に迎えに来て頂いてホッとする。
那覇は結構都会っぽいけど、やっぱり沖縄らしく街も人もゆったりしている。
このゆったり感が心地良い。

車で牧士公設市場へ。
公設市場には以前から行ってみたかったんだけど、市場で魚を選んで2階で調理してもらうなんて、車椅子では無理だろうと思ってた。
ところが、2階に上がるエレベーターもあって、車椅子でも大丈夫そうだという話を聞いて、俄然行ってみたくなってしまった。
1階の市場には、熱帯魚のような魚が並んでたり、笑顔の豚の頭が鎮座してたり、まさに沖縄という感じ。
沖縄らしいものを食べてみたいと、市場の方と話をする。
「夜光貝はどう?」「硬いですか?」「ちょっと硬いわね。」
「海老はどう?最近セミ海老は高くなってしまったけど、こっちのゾウリ海老なら同じような味で値段はセミ海老より安いわよ。」と勧めてもらう。
何でもテレビで(よゐこ濱口の「とったどー」かな?)このセミ海老が伊勢海老よりも美味しい「幻の海老」として紹介され、それ以来、価格が高騰しているのだとか。
どちらもシャコのような、バルタン星人のような外観で、ゾウリ海老はセミ海老と味が似てるけど、まだそれほど高くなっていないそうだ。
それを食べてみることにする。
お店の方と一緒にエレベーターで2階に行って海老を料理してもらう。
海老の刺身、みそ汁、海ぶどう、青い熱帯魚のようなイラブーの刺身、チャンポンや、牛丼や、ガーリックチャーハンなど、沖縄らしいものかららしくないものまでいろいろ食べる。
美味しくてお腹いっぱいになる。

その後、一度乗ってみたかったモノレールの「ゆいレール」に乗った。
乗車時にはスロープが出るドアがあるので、車椅子でも問題なく乗れる。
まず首里城方面に向かい、折り返し空港へ。
車内から首里城が見える。
最近、新都心?の開発が進んでいるそうで、マンションが立ち並んでいる。
お腹もいっぱいでのんびりとしたゆいレールに乗って、うとうとしそうになるほどのどかだ。

空港駅に着き、空港をうろうろしてお土産を買って帰った。
変な観光だったけど、楽しかった。

翌日は一日中海上。翌々日は静岡の清水港。
清水港は港のすぐそばにエスパルスドリームプラザという総合ショッピングセンターのような建物がある。
歩いて4,5分位の距離。ぶらぶらと港沿いに散歩。
久しぶりのお寿司。まぐろや生しらす。
ゲームセンターでUFOキャッチャー。amazonのダンボーグッズがあったので、つい熱くなるが全然取れずにあきらめる。
カフェはWiFiを利用する船員さんで混み合っていた(笑)

今回のクルーズは、寄港地はどこも楽しかった。
船はハード的な意味では、船としては好きだったけど、バリアフリー的にはイマイチ、ソフト的にはイマニ?という感じだった。
また同じ船に乗りたいか?と聞かれたら、たぶん乗りたくないと思う・・・

いつも楽しみに拝見させて頂いている「車椅子ウォーカー」さんが、同じ時に(同じクルーズではないけど)同じ船に乗っててびっくり!
フォーレンダムの車椅子対応船室のバリアフリー度は、その船室によってかなり異なるのかもしれない。

◆車椅子ウォーカー #10 H.I.S. クルーズの旅 フォーレンダム(前編)◆

◆車椅子ウォーカー #11 H.I.S. クルーズの旅 フォーレンダム(中編)◆

◆車椅子ウォーカー #12 H.I.S. クルーズの旅 フォーレンダム(後編)◆

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当サイトの管理人。 昭和30年代生まれの高齢オタクです。 筋肉の難病で車椅子生活をしていますが 初音ミクで音楽を作ったり、コミpoでマンガを作ったり、 客船で旅行したり、サッカー観戦したりと 脳天気な生活をしています。 http://ii.la/narida/